立春過ぎてもこれからが寒さの底、と誰もが知っている。
それでも今回の雪の多さには驚かされた。
庭はまだ大部分が雪に覆われている。
早く暖かくならないかしらと思いつつ、お天気おじさんこと倉嶋厚さんの『日和見の事典』(東京堂出版)という本をめくっていたら
「熊の寝返り」という言葉が出てきた。
おや、なんだろ・・・と、ページをめくったら「春を待つ心」と題して・・・
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冬至(12月22日)が過ぎても、寒さはつのりますが、日脚は少しずつ伸び、2月には誰にもはっきりと、北風の中に「光の春」を感じるようになります。
昼の長さは高緯度地方ほど冬は短く夏は長いので、日脚の歩幅も北国ほど大きくなります。
たとえば2月上旬の東京の伸びは10日間で19分ですが、レニングラード(今のサンクトペテルブルグ)やストックホルムなど北緯60度あたりでは54分です。
長く厳しい冬が明けていく感じは、北国ほど著しいのです。しかし日脚が伸びても、暖かさはまだやって来ません。
(略)
ロシアの民間暦には、冬至の日に、冬眠中の熊が寝返りを打つと記されています。
ともかくも、熊は春の方を向いた、というわけでしょう。
(略)
また、「ヨーロッパ歳時記」(植田重雄著)には2月15日には「冬が春と出合う」とあり、まだ吹雪がうなり声を立て、厳冬が猛威をふるうことがあるにせよ、人々は昔から、この日、春との最初の出会いを確認しようとしてきたとされています。
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最後の部分は私たちの「立春」と似ている気がする。春を待つ気持ちはどこでも同じだなあ。
そして、よその国にもそれぞれの歳時記があることがわかる。
特に
「熊が寝返りを打つと春に向かう」というのは、いかにもロシアらしくてユーモアを感じた。
それにしても連日寒くて閉口する。私も冬眠したい。
今、ソチオリンピックたけなわだが、うちにはロシアに関係するものは何もないわね、と思っていたら、絵に描いたブローチがあった。ほぼ実物大。
ロシア料理レストランでウェートレスがエプロンにつけていたのが可愛らしかったので ひとつ買った。
ざっくり編んだマフラーを留めるのにちょうど良くて重宝している。
マトリョーシカ風の人形がついていて、ピノキオのおじいさんや白雪姫、小人、シンデレラ・・・一番小さい左の人形は何者だか分りません・・・。